血液処理におけるオーハウスの往復シェーカーの活躍

2018/02/18
血液は、酸素と栄養素を細胞に運ぶ役割を担う生命の存続に不可欠なものです。献血に貢献する人々も増えており、最近世界中の様々な政府から多くの注目を集めています。
 

世界保健機関(WHO)、赤十字国際委員会(ICRC)、国際赤新月社、国際輸血学会などの団体は、人間の慈悲の行為として献血を高く評価しています。

血液バンクにとって重要な問題は血液の保管です。血液の状態は血液独自の性質により、血液処理中に行われた事前の対処方法によって直接影響を受けます。南西中国の血液バンクでは、オーハウスの往復シェーカーの利用に切り替え、血液の適切な処理に関わる処理技術を探索しました。

一般的に輸血に使われる血液は、医療機関または血液バンクの管理下で血液バンクに保管されます。血液の質を確保するための適切な保管方法は非常に重要です。血液が身体から抽出されると、一定の時間内に室温で自然に凝固します。したがって、長期間保管するためには、血液を処理する必要があります。
 
今回ご紹介する中国の血液バンクは、主に、地域の血液処理の管理に関わっており、臨床および緊急時の対応用に血液を提供しています。また、血液供給の質のモニタリング、輸血に関する科学的調査の実施、採血手順の教育を行っています。

血液処理システムは、多くのセクションで構成されています。血液バンクが使用するシステムの構成要素は主に様々な血液成分の調製に関わっており、最も基本的なステージは血小板の保存です。血漿中の血小板が凝固するのを防ぐために、ジメチルスルホキシド(Dimethyl Sulfoxide)と呼ばれる抗凝固剤を添加し、一定の時間内に一定速度で往復シェーカーを利用し均一に混合する必要があります(通常 100 rpm の速度で 5 分間)。混合後、血小板は冷蔵庫にて保存され、保管期間は最大 1 年間です。保存された血小板は、サンプルが新鮮であることが確かな1年以内に使用する必要があります。

振動混合装置は、血液バンクの研究所でグリセロ化赤血球を調製するために使用されます。このプロセスには、往復シェーカーが利用される場合もあります。グリセロ化赤血球は、凍結赤血球の前身であるため、グリセロ化赤血球の調製は、凍結赤血球調製プロセスの重要な部分です。

 
グリセロール(Glycerol)は現在、ヒト赤血球の凍結保存のために最も一般的に使用される凍結保護剤で、凍結後の赤血球の損傷を軽減する上で重要な役割を果たします。グリセロールの主な機能は、赤血球の内部および外部の浸透圧のバランスを確保し、赤血球の溶血を防ぐことです。中国のほとんどの血液バンクは、低温低速凍結法を用いて凍結赤血球を調製します。この方法を使用する場合、赤血球と混合した後のグリセリン保存液の最終濃度は40%であり、有効期間は-65℃以下で10年間有効です。【1】

血液と抗凝固剤を混合する場合、サンプルは一定の回転速度で均一かつ連続的に混合することが不可欠です。血液バンクは、今まで使用していた混合方法は、安定性と制御性が保証できず、サンプルの凝固を引き起こすこともあり、効果がなかったことに気づきました。

その後、血液バンクはオーハウスのデジタル往復シェーカーを導入しました。それ以来、シェーカーのマイクロプロセッサ制御と荷重センサによる、ミキシングプロセス中の血液試料の一貫した均一なシェーキングにより、精度と再現性を達成することに成功しました。

マイクロプロセッサ制御の低速ランピング機能は、サンプルの飛散を防ぐために、任意の設定点まで速度をゆるやかに上昇させ、最新の設定点を表示し、電源オフ後に再起動します。荷重センサは不均衡を検出する感度を持ち、自動的に速度を低下させてサンプルを保護します。この全体のプロセスは、血液バンクのラボ用機器の自動化を大幅に強化し、手動操作の必要性を減らし、コストの削減につながりました。

オーハウス往復シェーカーの特徴

オーハウスの往復シェーカーには、マイクロプロセッサ制御と荷重センサのほかに、インテリジェントで便利な機能が血搭載されており、血液バンクでの使用に理想的です。

シングル偏心ドライブ 
永久潤滑ボールベアリングおよびメンテナンスフリーのブラシレスDCモータにより、信頼性のある連続動作が可能です。

スマートLEDディスプレイ 
速度および時間用の見やすいLEDディスプレイでの操作により、設定を一目で確認可能です。タイマーは経過時間を表示するだけでなく、ユーザー定義の制限を設定することで、時間がゼロになった際に自動で電源をオフにします。

極限環境に適応できる操作条件
シェーカーは、冷凍庫、インキュベーター、または非凝縮性二酸化炭素環境で、-10〜60℃、湿度80%までにて使用できます。

便利なデータ通信
オーハウスの往復シェーカーは記録とデバイス制御のための双方向通信用のRS-232インターフェイスが装備されています。

血液バンクのスタッフは、オーハウスのシェーカーの経験について、次のように話しています。「以前に使用した他のブランドのシェーカーと比較して、米国製のオーハウスの往復シェーカーは強力で操作しやすく、安定性と制御性を提供してくれます。最も重要なのは、オーハウスのシェーカーを使用すると、混合血液のサンプルの品質が均一になることです。凝固が全く起こらず、血液処理の効率が大幅に向上しました。 オーハウスのラボ用機器を血液処理システムの他の部分にも導入する予定です。」

【1】参考文献: Li Yancheng. Crucial operation steps affecting the quality in preparation of “Glycerinated red blood cells” [J].Clinical Medicine of China, 2015, December.​